草津温泉は、日本三名泉の一つである。
温泉の湧出量は、毎分三万二千リットル以上で、日本一である。
草津の旅館は源泉かけ流しで、泉質は硫黄泉泉で、PH値が2.1の酸性湯で、、殺菌作用は抜群である。
温泉街の中央に位置する湯畑は、草津温泉のシンボルである。
「 毎分四千リットルの温泉が湧出している。
明治時代までは、決まった名前がなく、湯池などと呼ばれていた。
やがて、湯樋が造られ、湯の花が採れることから、湯畑と呼ばれるようになった。
現在の形になったのは、昭和五十年(1975)、大坂万博の太陽の塔をデザインした岡本太郎が、
町の依頼で、湯畑全体をデザインし直しじた。
湯畑は三つのゾーンに分かれ、一番上は「御汲み上げの湯」 と呼ばれる、温泉が湧く熱湯の池。
次は、湧いた湯を七本の湯樋を通して冷ますゾーン。
最後は、崖下の池に落とす湯滝である。
ここで湧く温泉は、湯畑温泉と呼ばれ、草津にある、主要六源泉の一つである。
池の中に組まれた四角い枠は、八代将軍・徳川吉宗のために、お湯を汲みあげた場所で。
ここから江戸城へ運ばれた。
木枠自体も、御汲み上げのために造られた、三百年前のものと、いわれている。
湯畑から湧くお湯は、毎分四千リットルで、千年以上にわたり、湯の花が沈殿し、
池の底が真っ白ににっている。
源泉温度は、55.7℃で、PH2.08の強酸性。
それでも、湯畑源泉は、草津の中で最も肌触りがいい湯と好評である。 」
![]() | |
草津温泉 湯畑 |
湯畑の近くに、「草津名物 湯もみと踊り」 の看板が掲げた建物がある。 熱の湯である。
「 草津温泉の源泉の温度は、約50℃というのが多く、
このまま入浴することはできない。
しかし、水を混ぜては温泉の効能が弱くなるため、考えだされたのが、湯もみである。
湯もみは、熱い源泉の中に、約百八十センチの板を入れて、湯をもみ、
入浴できる適当な温度に下げるという方法で、湯温を下げるだけでなく、
湯を柔らかく効果や、入浴前の準備運動にもなっていた。
この方法が始まったのは、江戸時代といわれる。
湯もみをする際、調子をとるため歌われたのが、草津湯もみ歌で、特に草津節が有名である。
湯もみが終ると、のぼせを防止するため、柄杓で三十杯以上の湯を頭にかぶせる。
その後、湯長の号令で、一斉に入湯し、三分間後、湯長の号令で一斉に湯からあがる。
これを一日四回繰り返す。 この方法が伝統湯で、最盛期には六ヶ所の浴場で行われていた。
熱の湯(あつのゆ)では、昭和三十二年まで行われていた。
現在も、千代の湯で行われている。
熱の湯では、この伝統を紹介するため、湯もみの様子を行い、草津節の紹介を兼ねたショーが
行われている。 また、申し込めば、湯もみの体験もできる。 」
![]() | |
湯もみ女達によるゆもみ風景 |
湯畑の近くに祀られているのは、草津大明神である。
「 草津温泉の総鎮守として、地元で親しまれている神社である。
創建年代は不詳であるが、温泉の守り神として、信仰されてきた。
湯畑に近い所にあることから、観光客が多く訪れる。
小さな社殿であるが、温泉の恵みに感謝し、無病息災を祈願する場所として、
地元民からの信仰が篤く、年間を通して、参拝者が絶えない。 」
![]() | |
草津大明神の社殿 |
所在地 群馬県吾妻郡草津町草津414
JR吾妻線長野原草津口駅から、JRバス関東の志賀草津高原線で、約30分、
終点の草津温泉バスターミナルで、下車
北越新幹線・しなの鉄道の軽井沢駅から、草軽交通あるいは西武観光バスの草津温泉行きで、
約80〜90分、終点の草津温泉バスターミナルで、下車
JR 関東バスが東京駅・バスタ新宿と草津温泉を結ぶ、上州湯めぐり号を運行している(一日9往復)
、直行便は3時間45分
関越自動車道渋川伊香保ICより、約60キロ
上信越自動車道碓井軽井沢ICより、約55キロ
訪問日 平成十三年(2001)一一月二十五日