旧伊南村は、福島県の南会津郡にあった村で、人口1800人弱の村であった。
古くは城下町として栄え、戦国時代から麻の産地で、
古町地区は機織りの盛んな町であった。
国の重要文化座の大桃の舞台・古町の大銀杏・久川城跡が残る。
また、会津高原高畠スキー場や小豆温泉や古町温泉があり、民宿が多い。
旧伊南村は、平成の大合併で、周囲の田島町・南郷村・舘岩村と合併して、南会津町になった。 」
旧伊南村の境は峠で囲まれて、村内には伊南川が流れている。
舘岩村の木賊側からは、国道352号の標高1263メートルの小峠を越える。
突き当たりの三叉路で、左折する国道352号は檜枝岐方面に向かう。
舘岩川はここで、伊南川と合流する。
この三叉路は、南会津町打内川字伊平で、右折する道は国道401号である。
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| 小峠の紅葉 |
三叉路を左折し、檜枝岐方面に向かって、国道352号を進む。
小立岩・大桃集落を過ぎると、道の左手に、高畑スキー場で滑っているスキーヤ―の姿が確認できる。
その先に、伊南川の岩壁が切立ったところがあり、「屏風岩」と名付けられている。
これは」、何千年もの長い年月をかけて、伊南川の急流により、造成されたものである。
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| 屏風岩の紅葉 |
国道を伊南川に沿って進むと、大桃一の間々で、小豆温泉バス停がある。
「 小豆温泉は、国道352号の雪除けトンネル内の看板を見付けたら左折する。
小豆温泉 窓明けの湯は、平成七年にオープンした日帰り温泉施設で、
直線や曲線などで描かれたこったデザインの三棟の建物で構成されている。
露天風呂は、石組みで周囲の風景にマッチしたものだが、比較的小振りである。 自然の風が心地良い。
室内浴槽は陽明の湯と月明かりの湯で内容が異なる。
陽明の湯は、天窓や丸窓から光をたっぷり取り込む。
白を基調にしたタイルと檜の天井で昼を表現。
月明かりの湯は、ほの暗さの中にやわらかく差し込む光。
黒を基調にした石を張った浴室で、月明かりの夜を演出したそうである。 (
両風呂は、男女で1日交代で使用)
エントランス・ロビーや大広間は、昔の民家を思わせる梁(はり)や天井にレイアウト。
囲炉裏のあるラウンジ、休憩大広間などがある。
泉質はアルカリ性単純泉。
宿泊施設の花木の宿(かぼくのやど)、駒の茶屋(売店)もあり、つり橋で結んでいる。
同じ経営で、3つの施設の総称として、「さやけしの里」 と名付けている。
所在地 福島県南会津町大桃字沢山1041番地の3 」
七月初めに訪れると、ニッコウキスゲの群落があり、黄色い花がはなやかであった。
紫色のヒオウギアヤメも一部にだが、咲いていた。
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| 小豆温泉 窓明けの湯 |
旧伊南村と檜枝岐村の境は、標高1,400メートルの小繋峠である。
小繋峠(こつなぎとうげ)は秋の最盛期であった。
檜枝岐村に入ると、白い花を付けた蕎麦畑があった。
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| 小繋峠(こつなぎとうげ)の黄葉 | 白い花を付けた蕎麦畑 |
檜枝岐村では、燧の湯と、駒の湯の二つの共同浴場に入浴してきた。
「
尾瀬檜枝岐温泉 燧の湯は、尾瀬への玄関である檜枝岐村にある日帰り温泉施設である。
建物は、林業の村だけあって、地元の材木でつくった立派なもの。
室内風呂は天井が高く、湯気がこもらないので、ゆっくり入れる。
露天風呂は川に面した、室内風呂より一段下がったところにある。 かなり大きな立派なものである。
泉質はアルカリ性単純泉で、泉温は55℃である。
所在地 福島県南会津郡檜枝岐村字下の台地内 」
「 尾瀬檜枝岐温泉 駒の湯は、村役場の近くにあり、ログハウス風の建物。
燧の湯に比べると、風呂も小さければ駐車場も少ない。
露天風呂はないが、川に面して屋根付きの小さな風呂が露天風呂の代わりか?
室内風呂は明るく、檜枝岐川の四季が窓から眺められる。
燧の湯と同じ源泉で、営業時間なども同じ。
近くに、檜枝岐名物の裁ち蕎麦を食べさせる飲食店が数店ある。
設 備は、露天風呂、室内大浴場、休憩ラウンジである。
アルカリ性単純泉で、流し放しである。 」
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| 檜枝岐温泉 燧の湯 | 檜枝岐温泉 駒の湯 |
旧伊南村の内川字伊平で、右折すると、国道401号で、伊南川が国道に沿って、北に向って流れている。
冬に訪れると、川の水面以外は雪に覆われていた。
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| 冬の伊南川 |
旧伊南村の中心は、古町地区で、元の村役場である、伊南総合支所や中学校がある。
また、温泉施設 「古町温泉 赤岩荘」がある。
「 古町温泉 赤岩荘は、木造平屋建ての日帰り温泉である。
湯治場の雰囲気の強い温泉で、
鉄分を含んだ塩分の強い湯で、きりきずややけどなどに効く。
露天風呂は、簾がかかる廊下を歩いて行くと、粗末な脱衣所があり、その先にある。
岩組みの思ったより大きな露天風呂である。
鉄分が空気に触れると赤褐色に変わるので、岩が赤く染まっているのが印象的だった。
お湯は熱くワイルドな湯という感じだった。
室内風呂は小さく、8人くらいしか入れない。
入口に休憩広間がある。
広間への飲食物の持ち込みが自由なので、長時間過ごす人が多い。
所在地 福島県南会津町古町字太子堂186−2 」
国道401号を更に北に進むと、旧南郷村に入る。
日向下の三叉路で、北に向かうのは国道289号、右折は国道401号である。
ここには、道の駅・山口温泉きらら289 がある。
「 山口温泉 きらら289は、
南郷村の情報発信基地と物産品の販売基地としてオープンした。
きらら289は、国道名から名付けられたもので、
リンドウの湯と山桜の湯がある。
露天風呂は伊南川に面した石で囲んだ湯船で、四季の移ろいが感じられる。
内湯はタイル張りの浴槽。
休憩室は、風呂から出た人が待つ待合所程度と思った方がよい。
設備は、リンドウの湯 ー 露天風呂、ジャグジー、圧注浴、大浴場、ミストサウナ
山桜の湯 ー 露天風呂、大浴場、気泡風呂、冷水浴、赤外線サウナ
大広間・食堂。売店・ふるさとマルチメデイア
食堂と売店は同じ館内だか、靴を履かないと行けない。
泉質は、ナトリウム・塩化物泉(純食塩泉)である。
所在地 福島県南会津郡南会津町山口字橋尻1 」
右折した先にに南郷村はスキー場があり、三叉路付近にはさかい温泉がある。
国道289号を北上すると、高清水公園があり、自生するが少ないひめさゆりの群生地がある。
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| 古町温泉 赤岩荘 | 山口温泉 きらら289 |
訪問日
平成十年(1998)十一月二十日
平成十一年(1999)二月二十三日
平成十三年(2001)十月二十日