福聚寺は、三春町内にあり、
室町時代に三春の礎を築いた三春城主・田村家の菩提寺で、臨済宗の寺院である。
田村氏の三春移封に伴い、郡山市日和田から現在地に移転したといわれる。
中世には、権力に抵抗する人々が駆け込み、保護を願い出ることができる寺院があり、
福聚寺もそうした寺院の一つで、所在地の御免町は、「寺入り御免」に由来すると、
いわれている。
福聚寺の桜が有名になったのが写真家、竹内敏信が発表して以来、
NHKなどのテレビで中継されたことによる。
今や、三春の桜と言えば、滝桜と福聚寺の桜という存在になった。
町の無料駐車場に置き、坂を登って歩いた先から見下ろしたところに、桜が見えた。
竹内氏の竹林を背景にした写真が気に入っているので、同じアングルから写したいと思って、
撮影場所を探した。
ほぼ同じ位置と思える場所があったが、そこは墓地ですでに墓が建っていた。
写真集を取り出して確認すると、
この高さでは同じ構図にならず、もっと高い位置であることが分かった。
即ち、かなり高い脚立を立てて撮ったように
思えた。
そうして撮った写真であるが、竹林の緑と濃いピンク色のベニシダレザクラとの取り合わせが美しい。
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福聚寺の桜 |
二度目の訪問では、寺の駐車場に入れて、寺の正面から入り、桜の近くで撮影をした。
福聚寺の桜は、エドヒガンシダレサクラである。
このときは桜も満開から少し後という感じで花の色はやや白味を帯びていた(?)
その時、住職にもお会いでき、面白い話を伺った。
「 NHKから放送したいという話があり、OKしたところ、
それまで桜の近くにあった電線が地表に下ろされて、テレビに映ったのは電線の入らない風景だった。
NHKのやることはすごい。 」 というものである。
NHKさんは電力会社に頼んで臨時工事を行って全国放送をしたとはやるではないか!?
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福聚寺の桜 |
福聚寺の所在地、福島県三春町御免町
桜の満開時期 年により違うが、4月16日前後
訪問日
平成十二年(2000)四月二十二日
平成十三年(2001)四月十七日