奥入瀬渓流は、十和田湖東岸の子ノ口から、
北東に流れ、焼山までの十四キロにわたる、奥入瀬川の渓流で、
十和田八幡国立公園に属する。
国の特別名勝及び天然記念物に指定されている。
二重カルデラ湖の十和田湖が決壊してできた,U字形の渓谷である。
渓谷沿いに、国道102号が続き、それに沿って、自然遊歩道が続いているので、
その道を歩いていく。
渓流の上流部分は、銚子大滝から雲井の流れ付近までである。
銚子大滝は、高さ7m、幅20mで、
遡上する魚が十和田湖まで、だどり着けないことから、
「魚止めの滝」 の別名がある。
その先の落差15mの九段の滝は、その名と通り、
段々になっている岩の上を滑り降りるように、水が流れている滝である。
白糸の滝は、まさに、白糸のように、上から直下する、落差は3mである。
その先に、玉簾の滝があり、この区域は瀑布の街道ともいわれる。
雲井の滝は、高さ20m。奥入瀬の中で、見応たいがある滝である。
険しい断崖から、三段にわたって、豊富な水が流れ落ちる。
渓流沿いの遊歩道から。滝の直下まで行くことができる。
中流部は、雲井の流れから奥入瀬バイパス入口付近までである。
九十九島は、苔が生えた岩が、川のところどころにあり、
緑の草木で飾られた景色に、
明治の文人・大町桂月は、「岩ごとに、苔あり木ある山中の千鳥かすめて、
川がらす飛ぶ」 と詠んでいる。
![]() |
![]() |
![]() | ||
奥入瀬を代表する観光スポットが阿修羅の流れである。
激しく水しぶきをあげれ流れくだる様は、まるで「阿修羅の如く」
あることから、その名が付いたといわれる。
阿修羅の流れを過ぎたところに、飛金の流れがある。
とびかね、と呼ぶようだが、まさに、激しい流れで、
水が踊り、水滴がぴちぴち跳ねていた。
白銀の流れ、石の戸の瀬と続き、ここが奥入瀬で、
一番人気のあるところである。
観光客はここにある観光施設により、渓流観光は終わる。
なお、下流部は、川が広くなり、焼山付近はブナや杤の森が広がる。
![]() |
![]() |
![]() | ||
訪問日 平成十四年(2002)七月一日