男鹿半島は、秋田県北西部にある日本海に突き出た半島である。
かって沖合にあった男鹿島に、砂州が成長して繋がった、陸繋島である。
古くから、なまはげが有名である。
戦国時代以降、戦国大名・安東氏の日本海航路の交易港として栄えた。
JR秋田駅からレンタカーで、男鹿半島に向かった。<br>
秋田市街地を出ると、日本海に沿って続く国道7号を北上する。
土崎臨海十字路交差点で、国道と別れて、左の臨海通りに入る。
左側に秋田港湾合同庁舎があり、その奥にセリオンがある。
「 セリオンは、秋田市土崎港にあるポートタワーとタワーを含む道の駅である。
エレベーターで上ると、秋田市内が一望でき、これから訪れる男鹿半島と、眼下には
貨物車基地と石油タンク群が見える。
施設の一角に、NHKの72時間を紹介する番組に登場した、うどんそばの自動販売機があった。
興味はあったが使用せず、道の駅のレストランで、ちらしすしを食べた。 」
その先は秋田港で、秋田港クルーズターミナルがある。
その先の三叉路は左に入り、県道56号を北上する。
秋田火力発電所を過ぎると、56号の沿線には無数の風力発電機がある。
風力発電は一般的には高い山に多いが、秋田は雪が下から降るといわれる程、
海から風が強いので平地に設置できるのだろう。
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道なりに進むと、国道101号に入る。
船越水道の北側は八郎潟である。
かっては大きな湖であttが、国の干拓事業により、現在の大きさに縮小した。
船越水道を越えると、男鹿市に入る。
海が見えてきたと思ったら、道の右側にある駐車場に、「脇本城跡」の石碑が建っている。
「 脇本城は、戦国時代に、青森県の北から北海道の南から
秋田県の半分以上を支配した安東氏の山城である。
廃城になった時期は明らかになっていないが、
慶長七年(1602)に安東氏は、徳川家康の命令で、茨城県の宍戸へ移封、代わりに
佐竹義宣が秋田に入り、久保田城が築城されたことから考えると、
天正十八年(1590)の豊臣秀吉による奥州仕置後から、慶長七年(1602)の佐竹氏による
久保田城築城の間に、廃城になったと思われる。 」
脇本城案内図があり、男鹿へは脇本城の下に掘られたトンネルを抜けていく。
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国道101号はこの後、男鹿半島の内陸部を横断し、北側に出る。
国道は右に行くが、国道と別れて、左の県道55号に入り、西に向かう。
北浦で左手に入っていくと、男鹿真山伝承館の境内に、「なまはげの玉」 という、作品がある。
説明板「なまはげの玉」」
「 男鹿の海と山と夜空と三体のなまはげをモチーフに、
なまはげの魂を大理石モザイクで、表現しています。
青と緑の流れで、日本海の潮のエネルギーを表現しています。
茶と赤の渦巻きで、山々のエネルギーを表現しています。
北極星を配置し、美しい男鹿の夜空を表現しています。
三体のなまはげが、シコを踏んでいる姿を表現しています。
1999・7 作者 上哲夫 」
ここには、なまはげが実演される、なまはげ館と、
秋田県内に残るなまはげを展示している、伝承館がある。
時間の関係から、伝承館だけ見ることにした。
中に入ると、二体のなまはげの間に立って、撮影できる、写真撮影コーナーがある。
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なまはげの玉 | 男鹿真山伝承館 | 写真撮影コーナー |
館内では、なまはげが行われる地区毎に、なまはげの装束が展示されている。
なまはげの装束が集落毎に違うことを始めて知った。
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なまはげの装束展示 | 渡部集落の装束 | 馬生集落の装束 |
県道まで戻り、西に向かう。
道なりに進むと、男鹿半島の北端にある、入道崎に到着した。
入道崎は男鹿半島北西にあり、日本海に突出する岬である。
この付近は海岸段丘が発達しており
日本海の荒波の波食により築かれ、落差30mもある海岸である。
地上からはその荒々しい姿は見えず、海面を見ると、一部、露出している岩石が見えるだけである。
昭和二十四年(1949)二月には、沖合で雲仙丸が沈没し、死者・行方不明者十三名を出した。
その牙を隠したまま、
地上には穏やかな草原が広がっていて、その一角に、入道崎灯台がある。
「 入道崎灯台は、冬の日本海が荒れることから、
明治三十一年(1898)に運用が開始された。
白黒対照の縞模様が一際目を引く、岬のシンボルである。」
北緯40度の線上にあることから、それを印した安山岩のモニュメントが配置されている。
駐車場の周りには、灯台荘などの食堂や御土産物店が並んでいた。
この後、男鹿温泉万盛閣へ行き、宿泊した。
「 底曳船「万盛丸」を所有する網本がとった魚が売りの宿である。
湯は「沸かさず、かけ流し」の湯で、ナトリウムカルシウム塩化物泉で、
源泉の温度は55℃である。
蒸湯風コーナーがある石亭と、浅瀬があるなぎさの湯、そして、貸切風呂がある。 」
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入道崎灯台 | 北緯40度のモニュメント | 男鹿温泉万盛閣 |
訪問日 令和二年(2020)十月二十七日〜二十八日