名所訪問

「 西濃の桜 」

( 根尾薄墨桜・谷汲山華厳寺 )

かうんたぁ。


◎ 根尾薄墨桜

根尾薄墨桜を一度見たいものと思っていたが、花の時期が分からないのと、 大変込むというので、今日まで来た。 
今年はいくぞ!!と、新聞の開花だよりを見ながら、訪れる日を検討したが、「今年は早くなる」という予想が途中から 「平年並み、そして、再度「早くなる」と変わり、翻弄される。 
そういうことで、名古屋の桜が散った平成十六年四月六日、現地の情報がはっきりしないまま、 早朝に自宅を出た。 
高速道路を使わず行くことにし、 春日井・多治見・美濃太田を経由し、関にでた。 
そこから、国道418号で、武芸川町(むげがわちょう)を薄暗い中を通ったが、 古い家が残っていた。 
美山町(現在は山県市)に入ったあたりで、道は細くなり、 国道とは思えない道になってきた。 
その先の道の表示は国道256号に変わったが、この区間は国道418号と共用している。
国道256号は岐阜市から洞戸村を経て板取村まで続く道で、 バイパスができたりして良い道のようである。 
国道418号は国道256号と分かれると、山の中に入る。 
これから先はすれ違いができない一車線の道で、所々にすれ違いができるスペースがあるが、 対向車はこないか心配しながら走る。 
早朝のこの時間に根尾にいく車は私だけであるが、平日なので勤務地に向かう対向車はけっこうあった。 
車を停めて、山桜を撮った。

尾並坂峠を越える頃には対向車もなくなった。
坂を下り、板屋集落を経て、樽見(現在は本巣市根尾樽見)に到着。 
樽見は大垣から来る樽見鉄道の終着駅である。 
国鉄時代、福井県の大野まで伸ばすということで作られた路線であるが、 過疎化で第三セクターになり、赤字続きで将来があやぶまれる鉄道の一つである。 
樽見は根尾村の中心だが、山に囲まれたすりばちの中にある感じで平坦地は少なく、 発展性を感じられない。
お目当ての薄墨桜は、越前大野に至る国道157号から、山側に少し上ったところにある。 
桜の季節は車が殺到するので、一方通行である。 
到着したのは七時であったので、駐車場はがらがらである。
駐車場から雪山と山桜を撮った。

桜までの両脇にぎっしりある売店も営業はしていない。
それでも桜の周りにはカメラマンが多くいた。 
中には二メートル以上の高さの脚立持参の人もいた。 
桜に近づきよく見ると、まだつぼみのものが多く、五分咲きという状態である。 
とはいえ、折角きたのだからと、一時間近く写した。 

「 薄墨桜は、日本でも有数の古木であり、樹の高さは十六メートル余の彼岸桜で、 推定樹齢は千五百年余である。 
薄墨桜は、蕾の時は紅色がかり、満開時は白色、そして、ピークを過ぎると薄墨色を帯びる。  これが、名前の由来である。
地元に残る伝説では、「 第十六代継体天皇の祖先が政争で都を追われ流れてきたが、 その子孫が継体天皇として都に帰ることになった。 
天皇はこの地を去るのを惜しんで、桜を自らの手で植えた。 」 

継体天皇は謎の多い人物であるので、こうした伝説も生まれたのであろうし、 山深い根尾谷に生まれた人にとって、かくありたいという願望もあつて 生まれた物語であろう。 

古木なので、幹が朽ち果て少し痛々しい。 
副え木が多く、桜が咲いていないため、それが目立つような気もするが、少し心配である。 
来年は満開になってから来ようと思いながら、今日の撮影は終えた。 
余談になるが、地元の人の話ではこの桜が世に出たのは中部電力がダム建設のために道を引いたことのと、地元に多額のお金を落としたお陰ということであった。

山桜
     雪山と山桜      薄墨桜      薄墨桜
山 桜
雪山と山桜
薄墨桜
薄墨桜


◎ 谷汲の桜

トイレに寄ったり、持っていったコンビニ弁当を食べたりしたが、まだ九時前である。 
谷汲の華厳寺に行くことにした。 

「 華厳寺は、谷汲山華厳寺といい、西国三十三番満願霊場として知られ、 千二百年の歴史をもつ天台宗の寺である。 
本尊の十一面観音像をはじめ、貴重な文化財が多くあり、 西国三十三ヶ所の打ち止めの札所なので、それを目当てに訪れる人が多い。 
本堂の裏には満願のお札を納める場所がある。 
以前、妻と秋に参拝に行ったことがある。 」

谷汲までの道は国道157号で、快適な道であった。 
あとで分かったのであるが、旧道が集落の中を通っているので、 集落をあまり見なかったのである。 
花がきれいなところで駐車をし、撮影をしながら、谷汲に入って行く。 

ナビに導かれ、寺の近くまできたが、そこでストップ。 
寺からかなり離れたところで、有料駐車場に入れられ、 寺まではとぼとぼ歩いて行くことになった。 
門前町はどこでも同じなのかも知れないが、 買ってもしょうがないような御土産を売る店が山門まで続いていた。 
案内では、 「 春は桜、秋は紅葉」 とあるので釣られてきたが、 寺の境内には桜の木は見渡らない。 
秋には紅葉していた記憶があるが、桜はないようである。 
山門の前にソメイヨシノがあり、満開だったので、華厳寺の桜と思って写した。 
土産店の並ぶ参道にも桜の木はあるが、花祭りの提灯がぶら下がって1、 観光写真にしかならないので写すのはやめた。 
スナップ写真を撮るならよいが、桜を主体にするには背景がよくないと写真にはならないので、早々と退散である。

横蔵寺に行ってみようかと思い、車をだすと、ほんの数分走った右側に公園があった。
桜が咲いている!!  人の声も聞こえてくる。 
山の勾配に桜の他に、梅や桃が植えられている。 
福島の花見山ほどのスケールではないが、感じは似ている。 
坂を上り、車を駐車場に入れて、写真を撮った。

ソメイヨシノの花は最盛期を過ぎていたが、それでも華やかである。 
上の方はどうかと上っていったが、下から見たと きはきれいに見えたが、すでに姥桜になっていた。 
人の目には騙せても写真ではきっちり写るのでだめだろうとあきらめた。 
駐車場までの帰路、お弁当を広げて花見をしている四十代と思われる夫婦に出会った。 
「 優雅でよいですね!! 」 と声を掛けると、「 コーヒーを飲みませんか?! 」 と、 奥さんにいわれた。 
遠慮していると、 「 たくさんあるので、どうぞ!! 」 と、紙コップを取り出し、注いてくれた。 
折角の行為に甘えることにした。 
話を伺うと、ご主人の仕事はなにかいわなかったが、全国に出かけ、桜を多く植えてきたという。 この公園の桜も手がけたといっていた。 
暇なときにこうして出かけてくるというが、自分の関係したところでお花見ができるなんて、 すばらしいと思った。
食事もといわれ、ちらしすしをいただいた。 お茶付きで ・・・
二人にこころからお礼をいって別れた。 
二人の厚意は満開の桜とともに、思い出になった。 

まだ十三時前だったので、横蔵寺もと思ったが、山門の手前には桜があるような記憶はあるが、 境内にはなかったような気がしたので、やめたほうがよいかなと思い、 駐車場の前の花を写して今日の撮影は終えた。

華厳寺山門の桜
     谷汲公園の桜      谷汲公園の桜      ソメイヨシノ
華厳寺山門の桜/b>
谷汲公園の桜
谷汲公園の桜
ソメイヨシノ

訪問日    平成十六年(2004)四月六日



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