名所訪問

「 彼岸花 (曼珠沙華) 」

かうんたぁ。


彼岸花は、学名はリコリス。
ギリシャ神話の女神・海の精の一人・リュコーリアスから名付けられた。
放射状に大きく開いた花が特色で、曼珠沙華(まんじゅしゃげ)とか死人花など、 多くの名前を持つ。
球根に強い毒性を持つことから、モグラなどの害獣対策として、田の畔や墓地に植えられたいた。
土葬から焼葬に変わったことや、墓にあることから、死人花とか墓花・地獄花などの異名が 付き、最近では墓では見られなくなった。
田の除草などに化学薬剤が使われるようになり、田の畔からも姿を消した。
十年前には、人手が入っていない土手・堤防・あぜ・道端・線路の際などに、 見かけるだけになってきた。
ところが、白い花がリコリスの名で園芸店で売り出されると、 日本に咲く赤い花が鑑賞の対象になり、各地の群生地が観光地化している。


小生が訪れた彼岸花の群生地を紹介しよう。

蓑沢彼岸花公園(蓑沢彼岸花群生地)

とちぎけんのふるさと田園風景100選にも選ばれている。
六千平米という広大な土地に、約五万本の彼岸花が咲いている。
黄金色の稲穂と赤色の彼岸花の鮮やかなコントラストになっていて、 見ごたいがある。

場所 : 栃木県那須郡那須町蓑沢大字790
    駐車場 旧蓑沢小学校

蓑沢彼岸花公園
   稲と彼岸花の色の対比    彼岸花
蓑沢彼岸花公園
稲と彼岸花の色の対比
彼岸花



旧粟野 常楽寺

栃木県の粟野はかっては粟野町であったが、町村合併で、現在は鹿沼市になってしまった。
静かで、四季の変化が感じられる田舎である。
そこに、常楽寺というお寺がある。
境内の手前に、蕎麦が植えられ、秋に訪れると、白い蕎麦の花と、赤い彼岸花が見られる。
常楽寺の録事堂は、鹿沼市の有形文化財である。
江戸時代の中期の1773に建立されたもので、 礼堂の桁行は三間、梁間は三間の入母屋造である。
祀堂の桁行は二間、梁間は三間の宝形造である。

場所 : 栃木県鹿沼市下粕尾949
 JR鹿沼駅からリーバス口粟野線「粟野支所入口」下車 (約30分)、
 そこで、リーバス上粕尾山の神・馬置き線に乗り換え、「宮沢」下車、徒歩10分

下粕尾 常楽寺
   蕎麦畑・彼岸花・常楽寺    彼岸花
下粕尾 常楽寺
蕎麦畑・彼岸花・常楽寺
彼岸花



愛知 半田市矢勝川の彼岸花

新美南吉は、「ごんきつね」 を書いた作家で、愛知県半田市の出身である。
彼の記念館の近くにある矢勝川に、秋になると、彼岸花の群生が現れる。
半田市はこの時期、花嫁行列の彼岸花まつりを開催している。
矢勝川の東西二キロにわたり、約三百万本の彼岸花が一斉に咲くので、壮観である。

場所 : 愛知県半田市岩滑西町6丁目付近
新見南吉記念館東交叉点の北方。

半田の彼岸花
   半田の彼岸花    彼岸花
半田の彼岸花
半田の彼岸花
彼岸花



明日香の彼岸花

奈良県の明日香村稲渕地区では、いたるところに彼岸花が咲いている。
小生が訪れた十年前はまだ知名度が低く、訪れる人は少なかった。
稲渕棚田が中心で、上記のような群生地ではなく、昔の田舎なら普通に見られた田圃のあぜ道に咲いている風景である。
最近が、彼岸花祭りとして、案山子コンテストが行われて、多くの人を集めているようだ。
日本最古の飛鳥大仏の飛鳥寺付近の西側の道路沿いでも見ることができる。

稲渕棚田の彼岸花
   稲渕棚田の彼岸花    彼岸花
稲渕棚田の彼岸花
稲渕棚田の彼岸花
彼岸花




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