名所訪問

「 徳川ミュージアム 」

かうんたぁ。


徳川ミュージアムは、水戸徳川家十三代当主・徳川圀順が、 伝来の大名道具や古文書類を寄贈して設立した博物館である。
所蔵品は、徳川家康の遺品 ( 駿府御分物 - すんぷおわけもの ) を中心に、 家康公の子で、初代頼房、二代光圀公ら、歴代藩主やその家族の遺愛の什宝 約三万点 に及ぶ。 


水戸駅前から徳川ミュージアムに向う。 

「 徳川ミュージアムは、水戸徳川家十三代当主・徳川圀順が、 伝来の大名道具や古文書類を寄贈して設立した、  公益財団法人 徳川ミュージアム (旧 財団法人 水府明徳会) の博物館として、 開館されたものである。
訪れると、自然な風景の中に、モダンな建物が建っていた。 
庭には、椅子に 「東京ミチテラス2015
徳川 光圀 1628年7月11日〜1701年1月14日
歌舞伎やテレビドラマで有名な「水戸黄門」としても知られる、常陸水戸藩の第二代藩主。
<徳川家康の孫にあたる。
儒学を奨励し、彰考館を設けて、「ぢ日本史」 を編纂。
水戸学の基礎をつくった。 」
というパネルがあり、その横に光圀の銅像があった。
その裏には、徳川家康の銅像があり、椅子に貼られたパネルには、
「東京ミチテラス2015
徳川 家康 1543年1月31日〜1616年6月1日
戦国時代から安土桃山時代にかけての武将・戦国大名。
江戸幕府の初代征夷大将軍。
三英傑の一人として、海道一の弓取りの異名を持つ。
天下を統一して、265年間もの長きに渡る瀑布の基礎を築いた。 」
とある。

徳川ミュージアム
  徳川光圀銅像    徳川家康銅像
徳川ミュージアム
徳川光圀銅像
徳川家康銅像

館内に入ると、徳川頼房・徳川光圀・徳川斉昭・徳川慶喜の画像と経歴が書かれた 、パネルがあった。
刀剣乱舞のパネルもあった。
2代光圀所用の鉄漆横矧具足や、2代光圀所用の脇差 銘 国光 や、 徳川光圀所用の黒地葵紋散刀掛などの品々が展示されていた。

徳川頼房像
  刀剣乱舞のパネル    2代光圀所用の脇差
徳川頼房像
刀剣乱舞のパネル
2代光圀所用の脇差

「燭台切 光忠」が展示されていた。
燭台切光忠は、鎌倉時代に備前国の刀工・光忠が製作した刀である。
説明板には、 「 伝承によれば、仙台藩主の伊達政宗の近臣の一人が罪を犯し、 燭台の蔭に隠れていたところ、政宗がこれを燭台もろとも斬り倒した。  そこから、この刀を 「燭台切」と呼ぶようになった。
光圀が幼年の頃、政宗の邸宅にて、政宗から刀を身近に置きながら、 「燭台切」の由来を語り聞かせた。  光圀は、この刀を欲し、政宗はお気に入りの刀だからと、一度は断るも、 最後は刀をいただいて帰ったという。

兵庫鎖太刀拵は、9代斉昭の所用である。

太刀 銘 葵紋くずしは、9代斉昭の所用である。
9代斉昭が、自ら作った太刀。 葵紋くずしと称される印が刻まれている。
葵紋くずしは、別名時計紋とも呼ばれている。

燭台切 光忠
  兵庫鎖太刀拵    太刀 葵紋くずし
燭台切 光忠
兵庫鎖太刀拵
太刀 葵紋くずし

児手 柏 包永作
本品は鎌倉時代、大和国の名工・包永が製作した太刀である。
元々は戦国武将の細川藤孝が所持しており、 刀身には「兵部大輔藤孝磨上之異名号児手柏包永天正二年三月十三日」 と、刻まれている。
その後、徳川家康に譲られ、家康は関ヶ原合戦に際して、児手柏を佩刀した、と伝わる。

太刀 銘 高綱
高綱は、鎌倉時代の古備前の名工。
現存する作品は少ないといわれる高綱の名品であった。
関東大震災での被災が惜しまれる逸品である。

刀 無銘 長光作
長光は、備前国(現在の岡山県) 長船の刀工。
光忠の子で、華やかな丁子乱れの独特な作風を打ち立てた。

児手 柏 包永作
  太刀 銘 高綱    刀 無銘 長光作
児手 柏 包永作
太刀 銘 高綱
刀 無銘 長光作

太刀 銘 月山貞勝
月山貞勝(1869〜1943) の作。
出羽国(現在の山形県)に始まり、多くの名工を排出した一派。
月山家は、天皇家の佩用刀を代々手掛け、貞勝は明治天皇に軍刀を献上した。
月山家当代は、貞勝の孫の貞利である。

太刀 銘 雲次(うんじ)
雲次は、備前国(現在の岡山県)字甘荘仁の刀工。
身幅が狭く、腰から帽子にかけ、ゆるやかに湾曲する姿は京風の趣もある。
本品は関東大震災で被災したが、13代圀順の依頼により、月山貞勝が再刃したものである。

太刀 銘 国宗 2代光圀所用
国宗は、備前国(現在の岡山県)長船出身の刀工。
本品は、典型的な圀宗の銘があり、堂々とした姿が見事である。
この刀は幼少の光圀が、父。頼房に、浅草川(現在の隅田川)を泳ぎ切るよう命ぜられ、 見事泳ぎ切った際に、褒美として与えられたものと、伝わる。

太刀 銘 月山貞勝
  太刀 銘 雲次(うんじ)    太刀 銘 国宗
太刀 銘 月山貞勝
太刀 銘 雲次(うんじ)
太刀 銘 国宗 

当日は、刀剣主体の展示であったが、敷地内には、 大日本史)草稿本や、その編纂のために全国から集められた、「古文書類約三万点を 収蔵する彰考館文庫があり、その中から史料が展示される。

訪問日     平成二十八年(2016)八月十日



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